最新号
国語教室 第124号
高等学校国語科の教科書では、「羅生門」「山月記」といった古典作品に材を取った翻案作品が掲載され、典拠となる作品との比べ読みの学習活動なども行われています。そのような小説作品をはじめとして、詩歌や古典、映像作品の翻案など、さまざまな角度から、特集「翻案の魅力に迫る」を組みました。
巻頭には、小説家や俳人が作り手の立場から綴った、「翻案」をテーマにしたエッセイを掲載。翻案作品ならではのおもしろさや難しさ、作品制作の観点などを語っていただきました。
同特集ではほかにも、国語教育の中の「翻案」を論じた「日本文学の〈伝統〉としての「翻案」」や『源氏物語』や『南総里見八犬伝』の舞台化の実践を論じた「古典文学の舞台化の現場から」などの論考、高校国語科の授業で使える授業案を収録。本号をご覧いただければ、きっと「翻案」への新たなアプローチが見つかるはず。
そのほか、NHK大河ドラマでも話題の蔦重を取り上げた特別寄稿「黄表紙の魅力――蔦屋重三郎版の作品を中心に」や、江戸川乱歩没後60年を記念した特別連載「探偵小説の風景を探して」第2弾など、読書の秋にぴったりの、思わず本が読みたくなる、秋号です。
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