スマイルケア食
スマイルケア食とは,農林水産省が新しく整備した,介護食品の枠組みのことである。
年をとると,噛む力や飲み込む力が弱くなり,食事の量が減ったり食べ物が偏ったりして栄養状態が悪くなりがちになる。また,介護食品というと,食材や料理をこまかく刻んだり,ミキサーで粉砕しているものが多く,見た目や食感などの点で,通常の食品に比べて食欲をそそりにくいという課題があった。
そこで,スマイルケア食では,身体の状態に応じた適切な食べやすさを備えるとともに,栄養はもちろん,見た目や食感,味に配慮することで,食欲を促し,食事の満足感が得られるようにするなどさまざまな工夫がなされている。
また,スマイルケア食には3種類の識別マークがあり,対象者が区分されている(表)。残された身体の機能の維持・向上のためにも,医師,歯科医師,管理栄養士などの専門家に相談し,身体の状態に合ったスマイルケア食を選択することが重要である。
表 識別マーク区分