嚥下障害
嚥下障害とは,食べ物をじょうずに飲み込めない状態のことであり,高齢者に多くみられる。多くの場合,歯の欠損や舌の運動機能・咀嚼能力・唾液分泌の低下などの身体の機能的な変化によるものである。
嚥下障害を起こすと,以下のようなリスクがある。
・食事が取りづらくなることによる低栄養や脱水症状
・うまく噛めないことや飲み込めないことによる窒息
・食べ物が気道に入ることによる誤嚥性肺炎
・"食べる楽しみ"を失うことによるQOLの低下
嚥下障害がある場合,よくむせる,食事を最後まで食べきることができない,食事の後に声が枯れる,体重が減るなどの症状がみられる。放置していると命を脅かす病気を招くこともあるため,リハビリなどで嚥下機能を回復させる,誤嚥しやすい食材を除くなどの対策が重要である。