サルコペニア肥満
サルコペニア肥満とは,筋肉量が減少し,身体の脂肪の割合が増えている肥満のことである。
サルコ(sarco)は筋肉,ペニア(penia)は減少という意味で,サルコペニアは「加齢性筋肉減弱症」ともいわれ,加齢にともなって筋肉の量や機能が低下する現象のことをいう。
筋肉量が減少すると消費できるエネルギーも減少し,使われなかったエネルギーは脂肪として体内に蓄えられる。そのため,筋肉量が減少し,減少した筋肉部分が脂肪に置き換わった状態では,BMI(肥満指数)が標準で見た目や体重に変化がなくても,体脂肪率などを見てみると肥満になっていることが多い。
サルコペニア肥満は,通常の肥満よりも高血圧などの生活習慣病にかかりやすく,運動能力,特に歩行能力を低下させるため,転倒や骨折のリスクが高まる。健康寿命を延ばすためにも,運動習慣の継続と毎日の食事が大切である。